人生100年時代新たなスタート

白根 武夫

2019年07月04日 10:18

人間国宝・博多織職人、小川規三郎師匠(82歳)の技あり人生とは…
2003年、66歳に父・善三郎氏(故人)と同じ献上博多織の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。
しかし、そこまでの道程は決して生易しいものではありませんでした。
1603年、江戸時代から416年続く博多織職人の5人兄弟の長男として生まれ、小学校6年生から父が独立した博多織工場を手伝う。
父はなに一つ教えてくれません。全て見様、見真似で覚えていくしかありませんでした。
一人で機と向き合う一方、若い頃から北海道から沖縄まで全国の伝統工芸産地を見学、訪問し勉強に努めた。
大事なことは織物だけでなく、染物や焼き物までも幅広く学んだ貪欲さは後に生きてきた故。
彼の技あり人生の信条とは、
①本や資料のみに頼らず「目学問、耳学問」を重視した。
②紫、青、赤、黄、紺の帯柄として五色献上の復元に取り組んだ。中国の五行説。
③伝統とは温故知新。受け継がれた技に時代の今をのせた新しい物をとりいれる。
④人は叱らられて育つもの。甘々では人は育たない。答えは自分で見つけ出す事。

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